2014 へりのメッカ 明野陸上自衛隊 航空際

陸自ヘリ体験飛行

ひさしぶりに陸上自衛隊明野航空際に行った。5年ぶりだろうか。
 今年の目玉は新練習ヘリコプターTH480だ。

メーカーは米国エンストローム社。 ヘリメーカーとしては1957年創業だが一般人にはあまりなじみの薄いメーカーである。
 本機は全関節型ローターヘッドを持つ3翅ローターを持つ。

 軍用ヘリはリジットローター全盛の時代にあって、間接型システムを持つ本機の導入目的がいまいち、、そぐわないと筆者は思う。
エンジンはロールスロイスアリソンのガスタービンで420馬力。このあたりは現用のOH6と同じレベルで遜色はない。
 テールローターは何の変哲もない2枚翅。
塗装はこれまでのオリーブドラブ色の自衛隊機とは違い、ブルーメタリックにゴールドストライプと
いう民間機的カラーリング(
(どうやらメーカーの標準色?)をしている。このカラーリングも調達コストからきたのか?。
 民間になじみ安い色を選択したのかは、、定かでない。
筆者としては、、自衛隊機といえども軍用機!だ。やはりオリーブドラブ色にしてほしかったのだが。
 この色の違いは乗る際のパイロットの気構えに影響を与えると思うのは私だけだろうか。
辛口コメントのあと、、、。

 対称翼型のローター断面形状が良く判る。

ボディは創業以来、サメをモチーフとした、滑らかな流線型の流麗なフォルムを持つ。ヘリのスタイリングとしては
理想的な、流体力学的にも秀逸だ。
すっきりしているのはローターヘッド周りだ。 多くのヘリがスワッシュプレートから伸びるピッチロッドでローター周りは
 ごちゃごちゃしてるが、、エンストロームはすっきりはっきり、。メインマストの中にコントロールロッド類を収めているので
 非常にシンプルだ。このあたりはステルス性を追求する軍用へりは見習うべきだ。

 ただ、運動性追求の強いリジョットローターハブをローターマストインのピッチリンクでコントロールするのは相当のモーメントが必要なので
 そう簡単には採用できないだろう。
もうひとつ発見したのは、ガスタービンの空気取り入れ口のルーバーにサイクロン式の集塵機を取り付けていることだ。

 軍用機にあっては目面しいが、昨今の砂塵や季節条件では、ガスタービンを損傷をあたえる砂塵異物の吸入にきを配っているようだ。
原理は、ダイソンの掃除機の機構ににた、小さなルート管が密集配置されていて、吸入空気に旋廻流を与えて、重いごみと空気を分離する。
 画像の小さな穴にみえるのがその一つ一つの素子である。これは大型へりには、採用が進んでいる機能だが、こんな小型へりに
搭載するのは活気的である。ただ、その面積があまりにも狭いので、ガスタービンの吸入空気量を賄い切れないのでは??と思う。
 おそらく、後の空気量は下部の開口部から補助しているのか?不明である。

もうひとつはヘリへの体験搭乗である。
 今年、多いに災害救出現場で活躍する自衛隊のよきフレンドがボーイングバートル チヌークである。

 そのチヌークへ体験搭乗したのでリポートしよう。
恒例の体験搭乗は先着1000名で朝早くから大勢の搭乗希望者が長蛇の列に並んだ。筆者も入場するやいなやまっしぐらに受付に向かったが、、650番台の
 受付でやく1時間ばかり、並んでチケットをてにいれた。まるで、ディズニーランド張りの超人気である。

 数年前に搭乗したときは、こんなに列に並んでいなかった。
隊員から、耳栓をわたされ、搭乗にあたり注事項をうける。
 ヘリのダウンウォッシュは強烈なため、頭を抑え、カメラ撮影は禁止!!と隊員から説明がある。
3翅の前後2枚の巨大ローターはアイドリング状態であるが、その巻き起こす風の直下は風速25〜30mくらいに感じる。

画像はへりの内部、壁は粗末?(失礼、軍用機の標準内装だ。)なキルト布の内装でイスはベルト張りのパイプイス。

 搭乗人員は最高50人という。
30名ばかりが同時に体験。
パイロット2名に後部キャビンの係り乗員が2名乗っている。

それにしても、、、2機の2500馬力のガスタービンエンジンの音はすざまじい!!。防音材質などの装備は無いので、耳栓をしているとはいえ、、、
もろにガスタービンの空気を切り裂く!!音が直接耳にとどき、、、、(ギュワワーン!!と2基のステレオ効果でさらに共鳴した音はすざましい、、。筆者の周波数解析によると、、その音源を分析すると”ガスタービンの圧縮機が空気を切り裂く音の”キーン”という金属高周波音に加えて、軸出力の回転数を落とす減速ギアの歯車のかみ合う音”ギアーン”が混ざった音であると判明した。しかしその音はまるで悪魔の咆哮!!!のような高周波音を奏でる。 近頃、ちまたでうわさの”ハイレゾ音楽”とやらはこのようなものであるかな!?。
 いやはや、かの”ハイレゾ親父”もこの想像をはるかに超える”豊かな音源”には卒倒するであろう!!。
タクシーして、滑走路中央にいき、そこで10mくらいのホバーリングでゆらゆらゆすってくれる。
 搭乗から、8〜10分くらいの体験搭乗であった。
それにしても、最近災害救助で被害者がへりの救出されるニュースが流れるが、、、
  この耳を劈く!!強烈な騒音と風の中で隊員の決死の救助作業が行われていることには頭が下がる思いだ。
短い動画であるが下記にその臨場感の様子をUPしている。
https://www.youtube.com/watch?v=BfMu6YVDQRA&feature=youtu.be

同じ、会場に米軍のブラックホークが展示していて、隊員がパンフなどを配っていた。

 そのブラックホークの尾部ローターギアボックスに小さな白い異物が張り付いているのを発見!!。

近寄ってみると、何と?、GOPROカメラではないか!!!。

 防水ケースに入れられて、金具で無造作に取り付けている。
米軍のへりに民生用カメラが取り付けられているのに驚いたが、こんな風圧と強烈な回転振動に耐えれる”GOPRO”の
 性能と信頼性の高さをまざまざと実感したしだいである。
いやはや、すざまじい!。