ニュージーランド;航空紀行−2

MOSQUITO DH98

 ニュージーランドではさらに面白いことを発見した!!.
JET戦闘機体験搭乗で天候待ちしているときに
ちょっと格納庫回りをしてみないか,とNZウオーバード協会
の人の勧められて
じゃあということで現地旅行コーディネーターの”吉村さんの巧みなコーディネーター力”もあって格納庫の見学ができることになった。これはまったく今回の旅行で予期していなかった!ことであるが結果的に航空マニアの私には大きな”収穫”!!!となった。吉村さんに感謝!!です。

先ず,行ったのがWW2の戦闘機をレストアしている"エリア59"格納庫です.

 入るとそこには英国空軍の スピットファイア
あのデハビラント”モスキート爆撃機”を再現している格納庫
(工場)です.
<先導する後姿は吉村氏>



おそらくはNZの友好国はイギリス連邦戦勝国英国ですから,,WW2の戦闘機なら製作途中の機体で程度のいいのが
たくさん,あちこちに残っているのだろう.それらをここに運んで
 レストアしているのだろう。まことに羨ましいかぎりである。
下はモスキートの胴体部分.モスキートといえばオール木製である。
カバ合板を積層させた外板の厚みは50mmほどある。ほとんどフレームのない強度のあるモノコック構造になっているのがよく判る.
表面が赤いのは保存のための腐食防止に朱で着色がしてあるからだ。これはエジプトのミイラの保管方法と同じで朱に含まれる水銀で微生物の派生を抑え、有機物の保存をする方法である。
良く奈良や京都の神社仏閣に塗られている木柱の朱色がそれである。
 それと同じく、このモスキートの木製胴体にはそれが施されているのだ。

そのWW2の時代に製作途中だった機体を
ここでは,その当時の図面を使って,再現しているのだ.

 工場のあちこちで
木型職人が”航空大工”よろしく木を削って作業をしている.
下はモスキートの主翼の製作中の状態.

材料はとみると,カナダ産スプルース(桧)である.あたりにはスプルースの香りが漂っている。
リブも一枚一枚丁寧にカンナやのこぎりで削り、接着剤で主翼に組立ている,

 金属部品も木型を使って職人が手で叩きだしているのだ.
おそらく15人から20人くらい働いているような感じだ.

 1機完全にレストアして,実際に飛べる状態の
モスキート爆撃機があった.完成したばかりだと言う。

それを見せてもらったが
正に芸術品である.エンジンも完璧に
ロールス・ロイスマーリンを再現しているという,正に驚き
である.英国空軍マークも眩い!!!。

もうすぐ依頼人に引渡しだそうで
その値段は2000億円と聴いて再び,,,驚いてしまった.

アッ!!!!・
 何でもアメリカ人のコレクターと聞く.買う方も買うほうで....3度驚いしまった.
なん」とまあ!!,,雲
上``ような話である.最も雲の上を飛ぶものではあるが,,,,

スピっとファイアのレストアモデルもちろん飛行できる状態だ.

格納庫の中や周辺にはたくさんのレストア待ちの航空機胴体やら翼、部品が
ゴロ!ゴロ!ゴロ!とたくさん置かれていて,,それを見るだけでも
マニアにはたまらない!!!!,,,,ご馳走さん!!である。

 私もニュージーランドに移住して,この航空大工職人にお仲間入りさせてもらい,
飛行機のレストア作業に定年後
余生を費やすのもよかろう,,,という白昼夢にどっぷり浸ってしまった。
 航空王国!ニュージーランド! フルスロットル!!