ラジコン”軍艦島”出現!

動く 軍艦島 出現

ラジコン”軍艦島”出現!

第13回倉敷模型船大会にラジコン船”軍艦島”で出場した!。
その名も”ぴょっこり軍艦島
 単なる軍艦島の模型ではなく、水面を自由自在に動くラジコン 動く”軍艦島”である。
ときにはスイスイ動き、時にはプカプカ、、波間をただよう。



今年のユネスコ世界遺産登録を記念して軍艦島をアピールするモデルを作りたいと製作を開始し、
やく3ヶ月かけて製作した。
  廃墟の模型や展示モデルなどはたくさんあるが、このモデルは軍艦島操業当時の姿を
ジオラマとフィギアで活き活きと再現している。

炭鉱で働く鉱員さんたち、その横のプールでは泳ぐ人、プールサイドには水着の美女が、、、アレーー、、、

学校の校庭で元気に運動する子供達、、やまの上の端島神社で礼拝するひと、、、

アパートの屋上で家庭菜園する人、、病院の屋上には患者さんと看護婦さん、、、

繁華街で買い物する人々、世間話に夢中な主婦さんたち、、

島の唯一の娯楽施設、映画館には座党一の姿が、、、パチンコ屋さん、のまえで騒ぐ人、それをいさめるおまわりさん

島の飲み屋街、、クラブの前には客引きをするマツコデラックスさんの姿が見える、、、マツコはここにもいたんだ!。
 
 炭鉱で働く人、アパートで暮らす人、繁華街を歩く人、街角で世間話をする人、病院で癒す人、学校で勉強や運動する子供たち、
など、、、活き活きとした姿がかいま見える。
 あの時代、、軍艦島で、、、みんな生きいきと生活していた、、、、、。
 じっとみていると、、なんだか、このジオラマから子供達の歓声や人々の話し声が聞こえてきそうである。

時をこえて、、、軍艦島がよみがえったようである。

YOU−TUBEの動画は下記でご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=YeDNNeb-be0


 

RCジェット船 "大漁” 就航

RCジェット船”大漁”就航

ラジコンジェット船”大漁”就航!!。

 東海汽船がこの春から運航しているジェットフォイル”大漁”を製作した。
筆者が作った東海汽船のジェット船としては3隻目となる。
 友、虹、大漁と3隻がそろった形となる。
3隻といっても筆者が開発した着せ替え方式によるカラーチェンジ方法を採用している。
 下部船体を共用して、上部船体のみを着せ替える方式であたかも、新造したかのようにイメージチェンジが可能となる。
友、虹、に続き、この”大漁”もかの有名なイラストレーター、柳原良平氏のデザインである。

 柳原良平氏は先日、お亡くなりになりこのRCジェットフォイル"大漁”を見ていただくことは不可能となった。
柳原良平氏は東海汽船の名誉船長であるとともに船の専属デザイナーでもあった。氏のデザインした、、友、虹もモデル化するにあたっては、、その特殊なカラーリングパターンの再現はいつも大変な時間がかかった。
 なんと友の時にはマスキングを90回近く繰り返すこととなって、、、はたまた根気作業の連続であった。
この”大漁”もまた、大漁旗をモチーフにしているので、マスキング塗装は友と同じ位にかかってしまった。
 船体下部の渦波のラインは手書きで仕上げた、、久しぶりに筆使いをしたので職人ワザが発揮できた。

 このデザインは始め、なんとサイケデリック調なデザインと驚いたが、、、説明を聞くとそのパターンに納得する。
この航路は釣り客も多く、観光的にも海産物が豊富なので、大漁旗はその意味でも縁起物として響きが良い。
 さて、このラジコンジェットフォイル”大漁”も私のラジコン船作品製作に今後の活況と縁起をもたらしてほしいと思う。


下記に動画YOU−TUBEがあるのでご覧あれ。
 https://www.youtube.com/watch?v=JaIoYEBsUFw

ジェット旅客機 DC−10 JA8530のRCモデル

ジェット旅客機RCモデル DC10

先日、古い写真集を整理していたら、30年ほど前に製作した旅客機のラジコンスケールモデルの写真が出てきた。
 当時日本の空を飛んでいた大量輸送時代の花形-エヤバス機 マクドネルダグラスDC10である。
後ろにビヤダルのようなジェットエンジンを搭載した3発ジェット旅客機である。

 70年代後半に登場した初代ワイドボディジェット旅客機である。ジャンボ旅客機に次いで300人乗りを実現するためには当時のジェットエンジン出力からは3機搭載が必要であった。
それとIATAの運行規制で大洋を横断するには双発機では無理という理由もあった。現在ではエンジンのパワーアップの技術革新、信頼性の向上があり、当時の出力20トンクラスの約2倍の出力で一機あたり40トンを超えるものまで現れたので双発機が主流となってしまった。
 双発機になると外観デザインは画一化され、どの機体をみても同じに見えてバリエーションに乏しく、われわれ航空マニアにはある意味魅力が無くなってしまったともいえる。
 それに比較すると当時のジェット旅客機はリアエンジン、双発、3発、4発とバリエーションがたくさんあり、それなりに空港で見かける旅客機のスタイルが楽しめた。


 なかでも、このDC10とロッキードL1011トライスターは3発機として3発目エンジンをどう搭載するかで、多いに話題となり、良きライバルとなった。 
 ロッキードは尾部エンジンをS字ダクトで機体の軸線とスラストラインを一致させた。しかし、S字ダクトの流入損失とダクト内の流入失速乱流が懸念された。 マクドネルダグラスDC10は尾部エンジンをダイレクトに垂直尾翼に取り付けた構造を採用したがラダー面積の不足、推力ラインのズレなどが 懸念され、どちらも一長一短のエンジン配置であった。
マクドネルダグラス DC10(By Wiki.)
ロッキードL1011トライスター(By Lockheed Web)
 当時、筆者がすんでいた奈良斑鳩 法隆寺町は伊丹空港への着陸侵入コースにあたり、かなり低い高度で旅客機が大きく良く見えた。
なかでも、DC10のスタイルは印象的でその姿をラジコンモデルにしてみたのである。
 ラジコンモデルにするにしても、当時はまだ電動機は非力で使い物にならず、、、もっとも現在見たいにLi-Poバッテリーとブラシレスモーター
、強力なダクテッドファンなどは無論出現していなかった。
考えた挙句思いついたのが、、、プロペラ駆動グローエンジンを尾部のジェットエンジン部に一発搭載するアイデアである。

燃料タンクもエンジンの直後に設置しているので重心位置は後方になり、主翼空力中心も後になり、丁度、後退翼ジェット旅客機のスタイルを実現するにも都合が良かった。ただ、プロペラの直径を満足させると、エンジン位置はかなり、上になり、スケール感を損なうので、胴体の一部を切り欠き、そこをプロペラの回転面を通過させるアイデアを思いついた。プロペラ回転面の一部は胴体に阻害されるが、70%ほどは確保できるので思い切って、採用した。実際飛ばせてみるとそんなに効率ダウンは感じなかった。
 主翼下の2つのジェットエンジンはダミーとなるが、、、、双発エンジンの出力調整や、エンジントラブルを回避でき、
翼面荷重も低く出来るので、ラジコン飛行機としては扱いやすいサイズに出来るのである。
車輪もノーズがダブル、メインが4輪ボギーをこだわって再現している。(実際のDC10にはなんと胴体中央部にもダブルの車輪が存在した)
 胴体は非力なグローエンジンの推力を考慮して、スケール感を損なわない範囲で断面円をすこし小さく設定した。
胴体構造はベニア板の円形フレームに3mm角バルサ材のロンジロン構造、それに1mmバルサ板を貼り付けた実機同様の
 セミモノコック構造である。
機首部と尾部の流線型絞込みラインは1mm厚のバルサ板を短冊貼りして仕上げている。

 機首の窓の形状は大変苦労した記憶がある。しかし、その6枚風防ガラスは実機の特徴なので何度も作り変えた。
主翼は2段後退角の特徴をそのまま再現し、独自のフラットボトム翼型を設計した。スケール感を損なわないよう少しアスペクト比を大きくして、フラップを装備しなくても良いようにした。
 この主翼の形は当時のラジコン飛行機モデルには使われていない平面形であった。もちろん当時にジェット旅客機のスケールキットなど無論、無かったが。水平尾翼にも当時のジェット旅客機はオールフライング(全動翼)化が主流であったので、すかさずこのモデルもオールフライング形式として再現した。

 主翼からつるしたダミーのジェットエンジンは抵抗を少なくするために風が通り抜けるよう”筒抜け状態”にしている。
デスクトップモデルなら、こんな空力計算は必要ではないが、、大気の中を飛ばすためには、綿密な空力計算が必要となり、
 ましてや、、スケール感を伴うと、さらにその空力アレンジは複雑になってしまう。
JALの社名や機番、尾翼の”鶴丸マーク”などはすべて、カッターナイフを使った切り抜き文字である。
 こうして、誕生したDC-10のラジコン飛行機モデルは実際に飛行させることが出来た。当時の飛行時の画像がないのが残念である。
ただ、上空での水平飛行は問題がなかったが、、、、離着陸の場合は大変難しく、パワー操作にコツが必要であった。
 それは、尾部エンジン特有のパワーアップすると頭下げになるという現象であった。 尾部のしかも主翼の基準ラインからははるかに上に推力ラインが
あるので、推力モーメントの変動が即、主翼の迎え角に作用し、揚力変動につながり、ピッチバランス制御がむづかしくなるのである。

特に着陸時のバックサイドオペレーション時(速度落とすために向え角を大きくすると抵抗が大きくなるため推力をアップ)
にはパワー操作により、ピッチ変動が過大となり、PIOに陥る。
 最終的に、着陸進入時にはエンジンパワーの変動を最小に押さえ、スムースにファイナルターンをこなし、ほぼグライディング状態で
滑走路に滑りこませるワザを使用することになった。
 ちなみにモデルに記入しているこの機体番号JA8530をWEBで調べてみると、、、なんと実際に存在した日本航空の番号であった。
下記はそのリンクです。(航空フォトグラファーIto Noriyuki氏のサイトAirplane Airplane Airplaneにリンク)
http://www2s.biglobe.ne.jp/ito-nori/week/weeklyfj89.html

このJA8530を大阪伊丹空港で見かけたか、、はたまた、、法隆寺の上を飛んでる姿をみかけたのかは思い出せないが、、、
 30年の時を越えて、、このセピア色のカラー画像は当時のDC-10モデルへの思い入れが蘇ってくる。

 

京都木津川市に出現した”マッターホルン山脈”

木津川市に出現した”マッターホルン”

 このところ、異常気象で猛暑や突然の豪雨などが多くなっている。
天気の変化が急な最近は空に浮かぶ雲の形が大変面白く いつも空を見上げていると普段あまり見かけない気象現象に遭遇することがある。
 気象現象も多くは地球と太陽が起こす熱流体力の産物なので、、流体力学的にも面白い現象と捕らえている。
昨日、出かける前に突然、そらが暗くなり、、、大粒の雨が降ってきた。突然のスコール!。
 雨は20分ほどでやみ、、、天気は回復 その後、所用のために出かけたDIYストアの駐車場で車を
降りた時に、眼前の空に浮かぶこの”雲の壁”を発見!!。

 まるで、地上から高空まで立ちはだかった姿は凄い!!。たち壁の幅は恐らく20km〜30km、それ以上はあろうか。
大型の積乱雲が横に長くまとまった形である。”スーパーセル”の一種かも知れない。
浮かんでいる状態ではなく、地上から山脈のように上空に続いているように見える。下は水分を含む、
重い雲の層なので黒く見えまるで裾野のようだ。
バックはスキットした青空なので、スイスのアルプス山脈のように見えてしまう。
 積乱雲の造山活動は活発で数分間で、、2つの山頂らしき盛り上がりがどんどん成長していき、この間10分ほど、
まさにマッターホルンユングフラウモンブランを彷彿とさせる山の稜線が完成した。


 その山頂は、6000m〜8000mほどの高さと推定する。
いつも、上空を飛ぶ旅客機を観察しているので、その感覚での推定ではあるが、、、、。
やがて、、10000m近い大気の圏界面に達したか、、、山頂にたなびく絹雲がみえた。
先ほどの突然のスコールはこの雲の山脈が通過した時に降らせたようだ。
 後でニュースで確認したが、この雲の山脈が移動してきた兵庫県では竜巻も発生したようである。

 山脈などには縁もゆかりも無い京都に突然 ”アルプス山脈”を造ってみせたくれた自然のなせる造形に乾杯!。 
こんごも大自然の流体現象に目を離せないことになりそうだ!。

空力扇子 ”かはほりあふぎ”

”かはほりあふぎ”

ブログ101号記念は、、
なんとあの、我が尊奉する”空力デザインの巨匠” ルイジコラーニ氏が登場です。
 数日まえ、そのコラーニ氏の日本代理人を務める乙井一貴氏より、メールが届いた。
(コラーニ氏の”日本の代理人”という立場を聞いただけでも、”乙井氏はすごい人”だなと思いますが)
今回、コラーニ氏がデザインした空力扇子を商品化に向けてクラウドファウンディングにより、
実現化を推進するステップに来たという。
 添付の画像をみると、、、

そこには日本の伝統美とコラーニ氏の造形が見事!に融和した新しい扇子の”かたち”があった。

漆黒色の”かはほりあふぎ” は ”凛” として、あたらしい伝統美を醸しだしている。

広げたシルエットは羽ばたこうとする伝説の鳥 ”鳳凰にも見えて神々しい。
”空力デザインの神様”コラーニ氏はそこまでよみぬいた”あふぎ”を完成させた。

 ここまでの実現には乙井氏の熱心な”かはほりあふぎ” 開発意欲に京都の伝統を守り続ける扇子職人さん達が共感し、、開発に多大なご尽力があったという。
京扇子の職人さんが守り抜いた日本の伝統的な自然素材の竹と紙の直線的造形に、今日の先端素材であるハイテクなカーボン素材を使ったコラーニ氏のオーガニックな空力造形が融合し、織り成す造形は見事な融合美になり、あたらしい”あおぎ”文化をもたらす予感がする。

 筆者も数年前、開発途上の乙井氏に”扇子の空力学”なるものを提案寄稿したことがあったが、、、。
それから、数年、、氏の並々ならぬ開発努力は延々と続いていたのである。

 そんな、乙井氏の熱意と情熱に共感し、
当方も”かはほりあふぎ” の実現にむけて、微弱ながら支援をさせていただいた。

読者のみなさんで、、、このプロジェクトにご協賛いただける方
 ぜひ、ご支援をお願いしたいと思います。

本プロジェクトを満願成就、、無事、完遂入手できれば、、、”珠玉のあおぎ”一本となること、、まちがいなし。

下記にクラウドファウンディングのアドレスを記します。
https://readyfor.jp/projects/kawahori/announcements/25329

*ファウンディングはおかげさまで無事満願成就達成できました。 ご協力大変ありがとうございました。


 

 

100回目寄稿の記念号発刊!

100が付けば鬼が憑く!のことわざどうり、このブログを100回寄稿まで
やってみようのいきごみで始めたのであるが、、、いわば"斜め見"の”空力の鬼”を目指したが。その記念すべき100寄稿日を迎えた。

 上図のような”空人図”を目指したのだが、、100回を超えた今日、薄くなった頭をなでてみたが、、、生憎 ”ツノ”はまだ生えて来ていないようだ!。
修行がたりぬか!!!。
 100回目はやはり、やはり良きも悪きも今、マスコミその他で話題沸騰!!!の”ドローン”の空力について賜ってみるとしよう。
昨年暮れに清水の舞台から飛び降りる気持ちで導入したドローン空撮機!。それも2機導入の
 思い切った先行投資!を実施。(お陰でだいぶ頭とサイフが薄くなった)
 下は筆者が所有する2機のDJIファントム ドローン機。”ファントム空撮飛行隊”
DJI Phantom drone machine of two aircraft below that I owned. "Phantom Aerial Squadron"

左はカメラ付きのファントム2VISION+ 右はファントム2(カメラ無し)
ファントム2で飛行訓練、現場気象観測飛行などを実施し、本番の空撮にはファントム2VISION+を使用している。
2機体制の運用をしている。2機体制の運用してるのは、、単なるマニアにはそうそう居ないと思う。
ファントム2はバッテリー容量2500mA、実用飛行時間:約10分
ファントム2V+はバッテリー容量5700mA、実用飛行時間:約20分
ファントム2は機体重量もかるく、軽快な飛行感覚を持つ。2V+はBATT容量2倍、カメラ搭載で
機体重量も重い。飛行感覚は少し、鈍重だが重量が重い分、風の影響を受けにくく、飛行はドッシリ安定しているので
カメラ搭載機としては都合が良い。
 
 この2機種は操縦システムが同じなので、違和感なく、チェックリストやメンテナンスが相互に使いこなせる。
機体メーカーが同じだと、こういうメリットがある。これは実物飛行機でも運用に際して同じことが言える。

暮れの寒いさなかで北風きつい飛行訓練に耐え、今年、新春の初空撮に成功!
その後、飛行訓練を積み重ね、ある程度完熟の境地に到達レベルか!?。
 やはり、空を飛ぶものを操るのはそれなりに、度胸と綿密な計算が要求され、飛行ごとに
緊張感を持って臨んでいるのでボケる暇無しである。
 40数年にわたるラジコン飛行機、ヘリ操縦の熟練操縦技量が功を奏し、約半年間、この新種飛行体”ドローン”を飛ばしてきたが、
無事故、無墜落を維持できているのは幸いである。
 このDJIファントムは”完全電子制御飛行体”としてはナカナカの超優れものであることは前寄稿で記述したので
今回は空力的な側面でバッサリ行こう。
まず、形であるが、全体が円形断面複合型の滑らかな有機形態をしている。なんだか水中生物(アメフラシ、ヒトデ、クリオネ
見たいであるが、
 この形状は横風や突風にたいして、滑らかに流して、空気抵抗を少なくしている良い形である。
アメフラシ、ヒトデ、クリオネなどの水中の生物も潮流という流体の影響なくしては生きられないのでおのずと形は似通ってくる!。

空力的には(ブレンデットボディ)といって、最近の戦闘機には必須の形状である。
The aerodynamic saying (Blended body), it is an essential shape in recent fighter.
空をとぶものはひとたび空中に上がると途端に気流の影響を必ず受けることになる。
 超安定飛行が要求される空撮機にとってはその影響を空力的にも少なく抑えるのが必須課題である。
昨今、たくさんのドローンが販売されているが、なかには気流の影響を受けやすい形状が見受けられる。
あまり、スタイルにこだわって、横風不安定(風見不安定効果)を誘発しやすい形状になっているものがあるが
 安定ホバリング機能優先のドローンにとっては空力的に好ましくない!。

 DJIファントムはこの点さすがに最初に市場に投入した機種だけに、流体力学的にも良く研究されている。スタイルは空力的にも洗練されていて
その典型的な形ではかつてのゲイツリアジェットを彷彿とさせる。
DJI phantom only to models that were introduced in the first market to truly this point, style is great to have been aerodynamically refined also.
この優れた形に空力デザイン賞を与えたい。やがて、亡国の博物館に永久収蔵されるだろうことを予言しておこう。
 次にフライトインプレッション:このファントムは飛行力学的には100%4つのプロペラ推力に依存している。
したがって、ヘリコプター同様に良きも悪しきも回転翼特有の空力効果に縛られることになる。
離陸はスティックをあげるだけで、RCヘリコプターや飛行機のように当て舵を打って補正することも必要無く、ジャイロセンサーで水平の姿勢制御がはたらき、ほぼ自動で上昇していく。
 長年ラジコン飛行機で鍛えた操縦技量を持つ筆者にはいささか物足りないが。
ただ、スティックの追随性は3〜4秒遅れる。はやり、プロペラの慣性上回転があがるまで一瞬遅れがでる,
 同時に4つのプロペラの柔軟性でプロペラ翼端が上方へしなり、回転面に遠心力と揚力の合成されたコーニング角が付くのが観察できる。
この2つの原因で離陸揚力に達するのに数分の一秒の時間差がでるのを感じる。これはやはり、現場主義で模型航空機を飛ばしてきた微細なコントロール感覚の感受性から受ける感覚と言えよう。

ただ、このコーニング角は回転ローターに空力的固有安定をもたらすものである。
Corning angle is intended to result in a unique aerodynamic stability to the rotating rotor.
ドローンは4つのプロペラのうち、対抗する2つは互いに反転させている。
理由はプロペラによる反トルクを力学モーメントで相殺するためである。

どうじに方向舵面を持たないのでこの反トルクの力学作用をうまく使い、ヨー軸のコントロールをしている。
つまり、曲げたい方向とは逆に回るプロペラ(モーターの回転)を上げ、その反トルクでヨー軸の回転運動を起こさせている。
 ドローンの移動も4つのプロペラの推力制御でそのうちの2個のプロペラの回転推力を上げて、機体を傾けて(バンク)、その揚力L(推力T)と重力Gの水平分力ベクトル(F)を発生させ、水平移動の力を得ている。

これがドローンの基本の操縦になっていてドローンを空中移動させる時に利用している。
It becomes the basis for steering the drone is being used when it is airborne moving the drone.
また、横風に影響によって乱された機体の自動姿勢制御にも利用している。つまり、横風で移動した位置をGPSや加速度センサーで検知して、即座に
元の位置座標に戻す働きをこの推力ベクトル分力(F)で発生させているのである。
したがって、ドローンは突風や不規則な脈のある強い風のときは、このバンクを頻繁に繰り返し、飛行が不安定となる。

ドローンの上昇は4つのプロペラの合成推力T(T1〜T4)が重力Gを上回ることによって可能であることは言うまでも無い。
 ドローンは一度上昇をはじめると4つのプロペラ回転面
を通過する空気流によってトランジションリフトエフェクト(転移揚力効果)が増大して、プロペラの効率が比例的にあがり、加速的なスピードで上昇していく。

筆者は本物ヘリコプターの操縦桿を握り操縦した経験もあるのでこのあたりの空力効果は実機ヘリコプターと同様であると実感する。

次にドローンの旋回について、ドローンとはいえ、空気力で飛行しているので普通の航空機と同じく、旋回が操縦の基本となる。
 ドローンの旋回方法には2つある。

ひとつはヘリコプターのようにヨー軸を使った旋回である。前進しながら、方向舵にあたるスティックを操作して、行きたい方向に旋回する方法である。
 ドローンは高度を自動的に維持するので、ほぼ水平旋回をさせることが出来る。空撮時には安定した映像が取れるので良い方法である。
もう1つは固定翼航空機と同じように、3軸の釣り合い旋回をさせる方法である。 これは少し、操縦テクニックが必要だ。
 旋回開始点でロール軸を傾けてバンクさせ、同時にピッチ軸をアップさせながら、ヨー軸を旋回側に振る、そのとき機体に発生する、揚力と重力の水平分力で発生する力Fとサイドフォース(向心力)
に釣り合わせて、高度損失のない水平旋回をさせるのである。 このバンクさせる旋回は実物航空機の操縦の基本操作で両腕で操縦桿、両足でフットペダルを操作するので手と足の協調作業が必要となる。
この体得には多大な訓練が必要なのである。
 ドローンにこの旋回をさせると、ダイナミックな旋回飛行をさせることが出来る。しかし、空撮時にはカメラジンバルの可動角度域を脱してしまうような運動になると、
ギクシャクした映像となるので好ましくはない。

The author to realize that the aerodynamic effect of this area because some experience that was maneuvering grip the control stick of a real helicopter is the same as the actual helicopter.
 地面効果は地上50cmあたりで効いてくる。着陸の最終段階でこのあたりでふわりとブレーキが掛かるポイントがある。
ヘリコプターの地面効果もローター直径に近いので、このファントムは4つのプロペラの全体直径(約50cm)に当たるのも空力的に”力学相似則”が働くのが理解できる。

 ただ、着陸にさいしては、この地面効果飛行時に地上を払うように吹く突風の影響を受けやすいので要注意だ!。
この高度50cmでは地面効果のブレーキ効果あることを念頭において、横風や突風を予見しながら、速やかに着地させることが必要である。
 筆者は着陸と離陸に関しては2段回のステップを踏むようにしている。2段階離陸、着陸方式である。これは実機の飛行機やへりでも実施している方法である。
離陸はまず、高度6〜8mで一度ホバリングさせ、上空の気流の状態をチェックする。気流は地面に近くと上空では大きく異なることがある。長年のラジコン飛行機で培った経験的動物的カンである。
 高度6〜8mで問題なければそれ以上に高度を上げていくようにしている。
着陸は4〜5mでまず、ホバリングさせ、地面の状態と周囲の障害物や人がいないこと、横風突風の有無をチェックし、最終降下進入に進める。
 着陸は最終的には高度1mで秒速2〜3cmを維持し、対地高度50cmの地面効果付近で最注意、最終秒速1cm以下に落として精密着地させる方法をとっている。

Landing is taking a way eventually to maintain the per second 2 ~ 3cm in advanced 1m in the most attention in the vicinity of the ground effect of the ground advanced 50cm, to be precise landing by dropping the final per second 1cm below.
降下スピードがこのくらいスローだと、最後の着地地点の状況をみて、着陸をピンポイントで狙えるメリットがある。
筆者は訓練により、1mX1mのホバーパット内に着陸させる操縦技量を持っている。これは長年のRC飛行機で獲得した”空中浮遊感覚”のなせる業である。(なにか新興宗教の教祖みたいだが、、、、)
 つまり、1m平方あれば、ドローンを発進させ、元の位置に着陸させることが出来るのである。
巷では手にドローンを持って離着陸させるハンドランチング・ランディングをやっているマニアもいるが、私はこれを禁止している。
 これは大変危険なやり方で、まかり間違えば、4つのプロペラは4本の高速回転するナイフと化し、、命を落とす重大な事故につながる恐れがあるからだ。

 空撮を行うようなポイントではアスファルトや整地された状況のいい着陸地点は希であり、不整地が当たり前である。
最後は”アポロ月面着陸のアームストロング船長”のごとく、最後の着地瞬間まで、位置微調整をしているのが現状だ。雑草1本でも少ない地点を選ぶようにしている。
ドローンはピンポイント発進、ピンポイント着陸をさせることが運用上の最大メリットの一つなのでそれを最大限に発揮させる運用が理想だ。
それを”PINTOL”(ピントール)と私は名づけた。(PINPOINT TAKE OFF & LANDINGの頭文字の略号)

実機飛行機では、事故は離陸と着陸の11分間に集中して起きている統計があり”クリティカル11ミニッツ”と呼ばれている。
 筆者はこのドローンの場合は”離陸の一分間、着陸の3分間と呼んでいる(”クリティカル4ミニッツ”)この間は特に周囲の”空気を読んで”慎重な操作が必要とされる。
特に降下時はヘリコプター特有の悪効果である”ボルテックスリング”には要注意である。
この効果は回転翼機特有の効果で、自分の吹き降ろした下降気流のなかに巻き込まれ、回転翼の揚力が翼端で巻き込んでドーナツ状のショートサーキットの状態となり、
急激に揚力が失われる現象である。

 YOU-TUBEで公開している数々の”ドローンの墜落シーン”は明らかにこの”ボルテックスリング”で墜落したと見られるものがある。
実機ヘリコプターでは高度と速度、降下率をパラメーター化して、明示してこの危険な領域内(デットマンズカーブと呼んでいる)での飛行を禁止している。
 DJIファントム2 VISION+はカメラ搭載で機体も重いので上空からの降下は特に遅い。なかなか降下して来ないときがある。
おそらく、メーカーは機体重量もあり、安全性のために降下スピードを抑えた飛行モードにプログラムしていると思われる。
 また、上昇気流などに突っ込むとさらに降下しない状況になる時がある。
なので、ついスティックを下げて、その場ホバリング状態から降下を急ぐ心理が働いてしまう。
これは”ボルテックスリング”の危険領域に踏み込む”危険な操作”である。
 こんなときはあわてず、ホバリング状態での垂直降下はさせず、必ず前進、後進飛行や横スライド飛行状態で降下飛行させることが必須だ。
大きく旋回させながら降下させるのも良い方法である。マルチコプターは4つのプロペラで揚力を稼いでいるので、ヨー軸の操作をすると、
ヨー軸の回転と同じ方向に回る2つのプロペラ推力が相殺されて揚力が減り、高度が下がる傾向がある。この現象も同時に利用するのである。
要は、同じ下降気流のなかに機体をとどまらせず、常に新しい気流の中にプロペラ後流(機体)をおく飛行状態にするのが肝心である。
 この”ボルテックスリング”は下降気流中でも発生する可能性がある。
川や湖など水面の温度が低い上空や山斜面の風下側、建物のビル風の乱流などで下降気流が発生している領域があるので注意が必要だ。

空撮のカメラコントロールに夢中になっていると、ついこの危険な領域に機体が入り込み状況変化する場合がある。
 空撮ドローンとしては、このような危険な”ボルテックスリング”を自動回避するプログラムを搭載してほしいと考える。
高度な制御CPUを搭載しているので、降下速度、対気速度、気圧センサー、プロペラ回転数などのパラメーターを使用すれば”ボルテックスリング”自動回避プログラムを組むことはさほど難しくはないと考える。
DJIさん、ぜひ開発搭載してくださいな。
Aerial Photography drone, it is considered that hope equipped with a program to automatically avoid such dangerous "vortex ring".
Since it is equipped with a sophisticated control CPU, and think descending speed, airspeed, barometric pressure sensor, using parameters such as propeller speed that partnering a "vortex ring" automatic avoidance program is too difficult and without.
DJI's, Na, please by all means development installed!.

あまりにファントムを褒め称えたので少し、苦言を、、、、、
このファントムに違和感を感じる部分がある。
 それはランディングギア(降着装置)とモード表示ランプ?である。
ランディングギアは航空機にとっては離陸着陸には不可欠で重要な装置である。
 実物ヘリのスキッドは左右に踏ん張った形をして、転倒しにくい形をしているが、、
このファントムは左右前後の踏ん張り角度が不足している。したがって、離着陸時に転倒しやすいのが欠点である。
 実際の運用を考えたら、この角度をもっと大きくするべきである。この改善は空力的にもさほど影響は出ないと考える。

実物ヘリOH1の踏ん張った脚
By:Wiki
ファントムにはモード表示ランプが2つある。前の前方を印す2つの赤色LEDと後ろのGPS補足モード確認用の
緑色(実際にはこのランプはオレンジ、赤、緑と警告モードで変化する)ランプである。
 このランプの色であるが、、、実物航空機の航法灯は左が赤、右が緑と国際的に決まっている。船舶も同じである。
暗い夜間にはこの緑と赤の位置で飛行方向と向きが判定できるようにしている。
ファントムは飛行時には前が赤、後ろが緑となっていて、実物航空機の航法灯色になれた、筆者には、いささか違和感がある。

 これなども、長い歴史と実績に裏付けられた実物航空機の法則に合わせるべきと考える。

 ドローンを”健全な趣味”として、ラジコン模型飛行機のように社会的に受け入れてもらうには、
今現在の導入フェーズでの飛行にさいして、安全の確保はユーザーにとって最優先課題である。

それには、ドローンを扱う人は家電製品やカメラ、パソコンやスマホとは違い、圧倒的な違いは”空力を利用した機械”であることを基本認識すべきである。
いかに精密に制御された飛行体でも自然界の掟で刻々と変化する気流の影響を必ず受けるものだ!。
すべては空気力によって飛行が成り立っているのである。ドローンはUFO(*反重力装置搭載)ではないのです。
 ドローンは”スイッチONで簡単に飛んでいく”ので、空力効果で飛んでいることをつい忘れてしまい、一般家電品のごとく、ついイージーに操作して飛ばしてしまいがちに陥るが、、、、興味本位のその場しのぎのイチゲンサンで取り組むのではなく、正に”空気を読む!”取り組みから始めていただきたいものである。

昨今、ドローンの飛行操作の容易さと簡単にこれまでの視点を”ハルカス”に超えた画像や動画を得られることから、写真趣味の人たちとか、、、これまで、ラジコン飛行機や空力の知識の無い人達が、盛んにドローンに興味をもって使用し始めていることが伺えるが、、、、、これは、うれしくもあり、きわめて憂慮すべきことでもある。
 つまり、そういった、人たちは十分な空力的、航空力学、気象学の知識を持たずに、、、このような自動制御された飛行マシンを、、、”簡単操作”という、いわばハイテクの落とし穴にはまり、中には人家や他人のすぐ頭上を飛ばしたりと、、、ハチャメチャクチャな操作をしている実態が見受けられる。これは正に○○に○○の状態であり、、きわめて危険かつ憂慮すべき事態!である。

ドローンというマシンを過剰に過信してはいけません!。
このドローンを人類の有益な新しい道具として、、永遠に活用したいならば、、、、是非とも、空力的、航空力学的知識を得た上でドローンを適切にかつ正しく、、活用していただくことを切望するしだいである!!。

 科学的知識でもって取り組むならば、ドローンは良い趣味として必ず、社会に受け入れられることになるだろう。と、、”空力の鬼も説法”している。

 ドローンを安全に飛ばすには実物航空機と同じく!!空力学、飛行力学や航空気象、航空法などの空力的総合知識が必須!!!である!!。
だからといって、実機の操縦に携わっているパイロットがこのドローンの操縦が出来るとは限らない!!!!。
筆者は過去、実機パイロットがラジコン飛行機の操縦にトライしたが、全然だめだったという話をたくさん聞いて来た。
 やはり、そこは”餅は餅屋”である。 ”ピザ屋が餅”にトライしてもだめなものである。
自分が”乗って操縦する感覚”と第三者的に”客観的に飛ぶ小型飛行機を操る感覚”には、、、そこには雲泥の差があるといっても過言ではない!!!。
 自分より、はるか目線の上の高度を飛ぶ飛行機が降下しているか上昇しているか、その姿勢を瞬時に判断できるワザはそう簡単には体得できる
ものではないことをここに明言しておこう!。それは長年にわたり、ラジコン飛行機を飛行させて、墜落させて、百戦練磨、、、その繰り返しから獲得できる希な技術である。

かの有名な”石川泥右衛門”も言っているが、、、浜の真砂は尽きるとも、、世にドローンの種は尽きマジ、、、、と。

 いやはや、、、この新生ドローンは現在、われわれ、俗世人にさまざまな課題と問題を突きつけているが、、この世を豊かにしてくれる文明の利器になるであろうか?。