THE 2jetfoil

skyex2011-10-22

最新作のJETFOILモデル(展示モデルS=1/65)を紹介しよう。
 ラジコンJETFOILの研究のために、約12年ほどJETFOILのメカ構造を研究したので、
その経験を生かし、JETFOILのソリッドモデルも製作している。
ソリッドモデルといっても無垢の材料から削り出すのではなく、プラスチック板を
組み合わせて作るので実際のJETFOILと同じセミモノコック構造である。
 一番目はかつてドーバー海峡を横断していた、ベルギーの”プリンセス ステファニー”だ。
]ユーロトンネル開通と同時に引退して、現在は
日本の東海汽船”虹”で活躍している。当然塗装しなおしていますので面影はない。後部のガスタービン排気口がエルボタイプなのが特徴だ。JETFOILとしては前期タイプとなる。このモデルもその排気口を実物と同じ、展開板金でつくり、すこし時間をようした。
東海汽船”虹”には後ろのエルボにバーティカルフィンの成型カバーを追加
装備している。
後部水中翼と取水口は可動し、ハルボーン状態にできる。米国ロケットダイン社製の2つのウオータージェット噴射口は実物と同じノズル制御とリバースメカを再現、
 後部エンジンルームにはロールスロイスALLISON 501KFガスタービンが2基納まっている。
このガスタービンエンジンもフルスクラッチだ。

 スタンドはドーバー海峡の荒海を透明着色シリコン樹脂で表現した。
 2つ目のJETFOILは
現在も活躍中の香港ターボジェットモデルの
”CASILIAS”幸運星だ。

香港とマカオ間を15分おきくらいに運行している。ジェットフォイル13隻を運行している世界最大のJETFOIL運行会社である。船首には夜間や濃霧時も高速航行できるように”FLIER”(赤外線前方監視装置)
を装備している。これはHongKong TURBOJET社の特別装備で、、まるで戦闘機並みの装備だ。
従来の塗装をかえて、赤一色のレーシングストライプにしている。


前後水中翼を引き上げたハルボーン状態。
JETFOILは前後の水中翼を引き上げて航行が可能だ。
これにより、水深の浅い海域や港湾へも入港可能である。

 このジェットフォイルは室内の内装や座席、コクピットも再現している。室内照明も本物と同じく再現した。


約250席の座席配置は実物と同じレイアウトを再現しているので、照明をつけて、模型の室内を覗くと
まるで、本物のキャビンを見ているような気分になり、時間も相当掛かったがそれなりに”壮観”な
 仕上がりとなっている。
製作途中の座席とコクピット
コクピットは操縦桿やパワーレバー、ヘルムレバー(浮上高度調節レバー)も
再現している。
座席は一つ一つ布張りで座席シートベルトも装備している。約250席のシートの製作は気の遠くなるような根気作業の連続であった。

客席のVIPルームにはワインの注がれたグラスとステーキが2セット置かれている。
ステーキは樹脂板を熱板で焼いてつくり、肉汁感を再現。 ワイングラスの高さは3mmほどだ。このワイングラスをある特殊な方法で作った。透明ガラスにはちゃんとワインも注がれている。
 拡大鏡とピンセット作業の緻密なつくりには大変時間を要し、半年ほどかかってしあげた。
 おかげで、外装も内装もそれなりに見ごたえのあるものに仕上り、充実したモデルに仕上がった。